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『村上海賊の娘』を9日で読み切り、いざしまなみ海道へ

created: 2023-03-31
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今週末、しまなみ海道に旅行に行くのですが、行き先を決める過程でここが『村上海賊の娘』の舞台であることを知りまして。
その時点でもう旅行まで10日しかなく、文庫本全4巻もの大作を読み切れるか不安だったのですが、思い切って読んでみて正解でした。めちゃくちゃ面白かったです。

織田信長が長篠の戦いで武田家を破った翌年、信長と対立していた大坂本願寺は毛利家に兵糧入れを要請します。兵糧入れを実現するために、毛利家は瀬戸内海にその名を轟かす海賊・村上家と手を組み、難波海(大阪湾)を封鎖していた織田方の軍勢と戦火を交えます。これを「第一次木津川口の戦い」などと呼びますが、ここで大きな役割を果たしたのが、気性が荒く醜いことで有名な能島村上家の娘・景(きょう)だったという話です。
景については記録も少ないようで、どこまで史実なのか読者には定かではありませんが、周囲の人物はほとんどが実在するようで、とてもリアリティがありました。戦闘シーンもとても生き生きと描かれていて、硬めの文体にしてはかなり一気に読んでしまった印象です。
また、解説にも言及がある通り、地理的描写がとても繊細なので聖地巡礼がしたくなります。行き先の候補になっていた場所もいくつか登場しますし、ふと調べてみたところが予定しているサイクリングコースのちょうど途中とわかるとテンション上がりますね。
急流観潮船、来島の方じゃなくて能島の方にすればよかったなあ。ただちょっと場所遠いんだよなあ。