アカペラ
バンド運営

【アカペラ】Win-Win を意識して組むアカペラバンド

created: 2024-12-21
212 views

この記事は、アカペラアドベントカレンダー2024 21日目の記事です。

8日目にも記事を出していますので、ぜひご覧ください。
【アカペラ】細かい「目盛り」を武器に、難しいフィルインを攻略しよう!


こんにちは。ヴェルディと申します。大学入学とともにアカペラを始め、はや11年目になりました。最近は、ハスノウテナファンキー玄白などのバンドで、主にベースとして活動しています。

さて、アカペラをやっている人の多くが一度は悩むのがバンドが組めないということではないでしょうか。せっかくアカペラサークルに入ったのにバンドが組めないから行かなくなってしまったという人を数多く見てきましたし、やりたいコンセプトはたくさんあるのに賛同してくれるメンバーが集まらない、あの人といつの日か歌ってみたいと思っているけど動き出せていない、そう悩んでいる人も多いと思います。

僕自身、バンドに誘われるより自分でバンドを誘うことの方が多いアカペラライフを送ってきました。その中で、成功も失敗も経験しましたし、一緒にバンドを組んだ人から学ぶことも多くありました。最近は、「こんなすごい人と一緒にバンドを組めていていいのか?!」と思うこともしばしば。自分にはもったいないと思うような人と一緒に音楽ができるということは、アカペラの楽しい点の一つだと感じます。

というわけで今回は、「バンドを組む」ということに関して僕が学んできたことをまとめてお伝えしようと思います。

誘われ待ちをしない

前提の話になりますが、今回の記事は「たくさんの人からバンドに誘われるようにする」ことを目的にしていません。たくさんの人からバンドに誘われて引っ張りだこになるのも楽しいですが、人から誘われることをコントロールするのにはどうしても限界があります。誘われるのではなく、自分から誘いましょう。 自分がやりたいアカペラをやるって、とても楽しいことですよ。

初期のコアメンバーを決める

バンドを組むにおいては、やはり何かとストレスがかかるものです。アカペラ以外のことが忙しくて、検討が頓挫してしまうことも多いでしょう。そんな場合は、色々相談できる人を1,2人確保するところから始めるのがおすすめです。飲み会などで自分のやりたいことを話してみて、意気投合できる人を探してみましょう。このフェーズで出会った人とはたくさん相談をすることになるので、戦友のような深い関係になれます。
コアメンバーが固まったら、バンドの方向性などをある程度決めてしまうのも良いと思います。

この人に入ってもらったら最高だなーという人を選ぶ

それでは、バンドに誘う人を決めていきましょう。その際に大事なことは、できるだけ高望みをするということです。自分からメンバーを誘うという構造上、ここで名前が挙がらない人はどう転んでもバンドに加入してくれることはありません。後にも書きますが、断られて当たり前、加入してくれたら超ラッキーくらいの気持ちで、「この人が入ってくれたら最高だなー」と思う人を挙げてみましょう。

誘いたい人のアカペラに対するモチベーションを分析する

今誘おうとしているのは、ひょっとしたら自分ではバンドに誘うのもおこがましいと思っているようなすごい人かもしれません。だからこそ、実際に誘う際にはちょっと戦略的に動いてみましょう。

というのも、誘う人を決めたらいきなりLINEするのではなくて、ちょっとだけ時間をとって、その人がアカペラに何を求めていそうか考えてみるのが良いです。

当然ですが、こちらのやりたいことを一方的に伝えるだけでは、その人が加入してくれるかどうかは博打になってしまいます。少しでもお互いがアカペラに対して求めていることをすり合わせてみることで、加入してくれる確率を上げることができるでしょう。
共通の知り合いがいるなら、その人に聞いてみるのもおすすめです。

その人に刺さりそうな自分のバンドの特徴を伝えて誘う

誘いたい人がどういうモチベーションでアカペラをやっているのかある程度見えてきたら、いよいよ連絡を取ってみましょう。その際、その人に刺さりそうな自分のバンドの特徴を押し出すようにしてみましょう。

アカペラバンドと一口に言っても、いろんな側面があると思います。どんなステージを目指すか、どんな楽曲を中心にやるのか、どんなメンバーを考えているのか、あなたにはどういう役割を求めているのか。それらの側面のうち、誘おうとしている人のモチベーションとマッチしそうな内容を中心にプッシュしてみましょう。場合によっては、長文で熱量高く誘われたら入ってみようと思う人もいるでしょうし、暑苦しく誘われたら引いてしまうという人もいるでしょう。万人に刺さる内容や、万人に刺さる誘い方というものはないのです。だからこそ、今誘おうとしている人に全力で向き合ってみましょう。
実際、「他にも似たようなバンドに誘われていたけど、ヴェルディからこう言われて他のバンドを断った」というようなことを言われたことがあります。こういう言葉を伝えてもらったら、正直めちゃくちゃ嬉しいですよね。

ただここで注意をしておきたいのが、決して嘘はつかないということです。その人に加入して欲しいあまり、嘘や誇張でその人を誘って仮に成功したとしても、のちのち「あの時言ってたことと違うではないか」となって仲違いの原因になります。誰も幸せにならない結末を迎えないようにしたいですね。

断られても気にしない!

さて、そうしてLINEをするなり飲みにいくなりして意中の人に声をかけてみるわけですが、最後に大事なのが断られても気にしないということです。

思い出してください。あなたが声をかけたのは、一緒にバンドができたら超ラッキーだと思っていたような人なのです。断られたとしても、それはその人のやりたいことと自分のやりたいことがマッチしなかったというだけ。礼を尽くしてバンドに誘えば、またいつか別のバンドに誘う機会も巡ってくることでしょう。別に今組むバンドが人生最後のアカペラバンドではないのです。ダメで元々、気楽に構えることが大事かと思います。

おわりに

こんなことを考えてバンドを組むと、メンバーから「あの人が入ってくれると思わなかったなあ」「あのとき声をかけてみてよかったなあ」という声を聞くことも多くあります。
「早く行きたいなら一人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け」といいます。アカペラは1人ではできませんが、だからこそ最高のメンバーと出会えば今は想像すらしなかった場所に行くことができます。みなさんのアカペラライフが充実したものになることを祈っています。